読書感想2024年11月

11月の読書メーター
読んだ本の数:15

 

ヤクモとキリヱ (MF文庫J)ヤクモとキリヱ (MF文庫J)感想


無敵のヒーローが敵をぶっ飛ばすホラーアクションでとても面白かったです! 厄雲が強すぎて一度も危ないとなる場面もなく、技とかもなく真正面から殴って倒す明快さが良かったです。厄雲が戦うと終わるので積極的に絡ませなかったりすぐには戦わないようにしてるのは「厄雲ー!はやくきてくれー!」な感じでした。国内外の妖怪・化物が種々登場し、都市伝説のような背景で語られる物語もホラーとしても面白く、早々に仲間が脱落するあたりもハード。最後の話は敵が赤ん坊のために人間になろうとしていたのかもというエモい余韻が良かったです。

読了日:11月29日 著者:てにをは



お兄様は、怪物を愛せる探偵ですか?: 沈む混沌と目覚める新月 (3) (ガガガ文庫 ガつ 2-28)お兄様は、怪物を愛せる探偵ですか? 3 沈む混沌と目覚める新月 (ガガガ文庫 )感想


証言や事件の概要から推理を組み立てる安楽椅子探偵ぶりが面白かったです。災厄の正体も驚きました。誰よりも家族を大切にする純夜。望みを叶える力を持ち、恐るべき災厄の真相も抱えてきた彼でも幻素の集約による羽化は避けようがない。そんな傲岸不遜で万能に見える人物が葉介達に自分を止めてくれと後を託し運命を受け入れる場面がとても好きです。純夜を止めるため力を合わせる混河家の姿が熱かったです。血は繋がっていなくても家族という絆は繋がっていることを強く感じました。

読了日:11月28日 著者:ツカサ



デモンズ・クレスト3 魔人∽覚醒 (電撃文庫)デモンズ・クレスト 3 魔人∽覚醒 (電撃文庫)感想


小学生という年齢にそぐわないハードな展開が続く第3巻。キリトさんと同じくNPCに人間と同じように接しようとするユウマと違って、ゲームと割り切ってNPCや使い魔を合理的に使おうとする木佐貫のやり方は理には適っているけど、やっぱり感情的にはユウマに肩入れしたいなと思う。灰崎や二木がいつからこの状況を想定していたのかまだまだ謎が残ります。川原先生の他の作品は根底が科学的なのに対し、今作は魂界や魂力など明らかなファンタジーが登場するのがまた違った面白さだと思います。

読了日:11月24日 著者:川原 礫



とある暗部の少女共棲(2) (電撃文庫)とある暗部の少女共棲 2 (電撃文庫)感想


『原子崩し』の研究員だった鮎魚女キャロラインとの対決。 鮎魚女のために動いていた太刀魚メアリーをあっさり切り捨てる鮎魚女が実に悪役らしく、太刀魚はかわいそうだった。 悪党なりの矜持を持ち、それすら外れる外道を許さない麦野がダークヒーローでかっこよかったです。

読了日:11月19日 著者:鎌池 和馬,ニリツ



まきなさん、遊びましょう 2 (HJ文庫 た 10-01-02)まきなさん、遊びましょう 2 (HJ文庫)感想


東京を離れ石川の地の旅情感も楽しかったですし、事件に加え白装束の怪異がどう関わってくるのか面白かったです。 瑠璃とその父の腕が切られたのは山姫の腕を切られた報復だと思っていましたが、山姫の正体に気が付くとその意味が分かりなるほどと膝を打ちました。これは素晴らしい伏線。気付けて嬉しかったです。 web版との違いが気になり目を通しましたが、色んな要素を膨らませて長編にしてあるのが分かり面白かったです。「神浦」の由来も分かって良かったです。

読了日:11月19日 著者:田花七夕



名探偵のままでいて (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)名探偵のままでいて (宝島社文庫)感想


第三章のちょっと後味悪いな、という「物語」からこっちの方が好きだろうという美しい絵が描き直されるのが私も好きでした。実は事件を仕組んだのが祖父だったというのも驚き。終章、ストーカーが楓たちの因縁の相手だったというのが驚きました。無双に思えた祖父が娘の死という弱点を突かれ窮地に陥り、もはや絶体絶命という時に四季と岩田が駆け付け、さらに祖父がバリツで反撃する展開が熱かったです。楓と祖父のお互いを思いやる家族愛に泣けました。四季の人称代名詞でいいという言葉通り登場人物のフルネームが出てこないのが面白かったです。

読了日:11月17日 著者:小西マサテル



密室偏愛時代の殺人 閉ざされた村と八つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)密室偏愛時代の殺人 閉ざされた村と八つのトリック (宝島社文庫)感想


もはや鴨崎先生のお家芸、液体窒素が早々に登場し「いよっ! 待ってました!」てなもの。 グロいトリックも因習村ものの雰囲気には合っているような気がしないでもありません。 大トリのトリックには思わずウオッ、やってくれた! と声が出ました。前作のクレーンを吹き飛ばすここまでの大仕掛け、私は周木律先生の堂シリーズ以来の衝撃でした。 犯人の最後のセリフ「本格ミステリーを書いたことがない人間には一生理解できないだろう」に鴨崎先生はひょっとしてこんなことが頭をよぎったことがあるのだろうかとちょっとゾクッとしました。

読了日:11月14日 著者:鴨崎暖炉



地雷グリコ地雷グリコ感想


タイトルや雰囲気からグロありデスゲームみたいなのを想像していたけど全然違って、ラノベの頭脳戦学園ものみたいでとても面白かったです。後半登場する星越高校のシステムなんてまさにそう。 じゃんけんやだるまさんが転んだなど牧歌的な遊びの数々を魔改造して心理戦ゲームにしてるのが入りやすいですが、戦略は難しく勝利にはアッと驚くどんでん返しもあって面白かったです。 主人公が追い詰められて追い詰められてもうこれは無理だ! という最後に大逆転して勝負は始まる前から勝っていた、みたいな頭脳戦ものの楽しさを存分に楽しめました。

読了日:11月13日 著者:青崎 有吾



NO推理、NO探偵? 謎、解いてます! (講談社文庫 ま 84-1)NO推理、NO探偵? 謎、解いてます! (講談社文庫)感想


ミステリを読み漁りだした頃に出会った一冊が七年越しに文庫化。 読み終わってノベルス版とパラパラ見比べてみると三話と四話はラストが大幅に加筆されていて、最終話も伏線がより分かりやすく増えていたのが分かりました。 ノベルス版刊行当時の評判やシリーズ打ち切りの自虐ネタを交えつつ、まだ諦めていていない感じも端々のセリフに感じました。 「結果が出るかもわからないのに一生懸命書いていた頃のまっすぐな気持ち」柾木先生もデビュー前を思い出しているかのような言葉に、私もミステリを読み出した頃を思い出してエモくなりました。

読了日:11月10日 著者:柾木 政宗



杖と剣のウィストリア(11) (少年マガジンKC)杖と剣のウィストリア 11 (少年マガジンKC)感想


心の折れたリアーナに再び立ち上がる言葉をかけるウィルにウルウルし、頂点に立ったらウィルを家来にしてやろうというユリウスにシオン以上にウィルの良き友になりそうだなーと思ったのも束の間、まさかフラグだったとは……。 幕間のコーナーでもワークナーやロスティとは違い真の死を迎えたことが念押しされているのが辛い。 悲しみに暮れる暇もなく始まる「破滅の書」との戦闘では「白銀解放」とはまた違うウィルの力が発現し、ウィルは一体どういう存在なのかますます気になります。

読了日:11月10日 著者:青井 聖



紅招館が血に染まるとき The last six days (双葉文庫 お 48-01)紅招館が血に染まるとき The last six days (双葉文庫)感想


読者への挑戦状に頭を捻ること二日。いくつかの謎は解けた気になったものの、そこから先は繋げられず解決編へ。 紅の正体と紅招館の由来、遺体なら傷つけられることやP3を二人で演じていたことは当たりましたが、問われていた張り紙や灯台の密室の謎、ましてや真犯人は考え及ばず残念。 とはいえ、謎を解き明かした喜びではなくても推理を楽しむ楽しさは存分に味あわせていただいたので岡崎先生の要望には応えられたんじゃないかなと思っています。 ステラとブーメランの死は安楽死だと思って調べたら合法な国でしたが死因はハズレでした。

読了日:11月09日 著者:岡崎 琢磨



透明な螺旋 (文春文庫 ひ 13-14)透明な螺旋 (文春文庫)感想


園香にはアリバイがあるのに逃げている理由が分からないという謎が気になり読み進めました。奈江が代わりに上辻を殺したのかと思っていたら秀美というまったく別のところから関係者が出てくるのが意外で、事件を取り巻く人間関係が複雑に絡み合っていくのが面白かったです。 事件の顛末が明かされこれにて解決かと思いきや、前作「沈黙のパレード」のように衝撃のどんでん返しに驚きました。 「容疑者Xの献身」で印象に残ったラストと違い、湯川の助言を聞き入れた女性が今後どんな気持ちで生きていくのか、これで良かったのか、心に残ります。

読了日:11月07日 著者:東野 圭吾



方舟 (講談社文庫 ゆ 10-3)方舟 (講談社文庫)感想


オーソドックスなクローズドサークルで、地下施設という舞台だったり浸水のタイムリミットというギミックはあるけれどそこまで話題になるものとも思えず、やっぱり最後の誰が犠牲になるのかのところがキモなんだろうなと思いながら読み進めましたが、想像とまったく違う結末に驚きました。噂に聞いていたようにこれは後味が悪い。 どんでん返しながらアッと驚くというよりジワジワとその事実に恐怖を感じてくるような感じが実におぞましい。 犯行の動機が人間関係や痴情のもつれではなく、ただ自分だけが助かるためというのも怖ろしく感じました。

読了日:11月05日 著者:夕木 春央



赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 (双葉文庫 あ 66-06)赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 (双葉文庫)感想


相棒のピノキオがどこか抜けたような性格ながら時々するどい指摘をするのが赤ずきんと良いコンビで面白かったです。 お馴染みの童話の世界で起こる様々な事件。オリジナルの物語の要素も活かしながらミステリーとして逸脱していくのが面白いです。 白雪姫や三匹の子豚のお話は予想していた犯人とは違うどんでん返しが面白かったです。 ジルの遺体が見つかったところはいいキャラだったので悲しかったですが、魔女の魔法で死体に化けていたという真相には驚きましたし無事で良かったです。

読了日:11月04日 著者:青柳 碧人



七つの魔剣が支配するXIII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するXIII (電撃文庫)感想


仲良しグループだったはずの剣花団も彼等を縛る呪いのようになっていると感じました。 四年生となり各々の進路を選ぶ時期。道を違えても気持ちまで離れることがなければ、マックリーの言うことにも一理あるなと思いました。 それぞれ深掘りされてシェラの生い立ちも明かされましたが、まだまだ踏み込まれていない感じがする辺りはセオドールとの絡みで今後大きなイベントが待っているのかなと思いました。 ラストはファーカーが異端組織の一員であることが明かされ、宇野先生のあとがきからも物語が学園から一気に外に広がりそうで楽しみです。

読了日:11月04日 著者:宇野 朴人




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