読書感想2025年6月

6月の読書メーター
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ナイス数:69

三体2 黒暗森林 下 (ハヤカワ文庫SF)三体2 黒暗森林 下 (ハヤカワ文庫SF)感想
かくして三体艦隊の脅威は去り、人類は一人のチャラ男に救われた。ここからどう最終章に繋がるのか楽しみ。下巻では二百年後の技術の発達した世界や宇宙が舞台でSFエンタメをたっぷり楽しめました。ただの偵察艇にすぎない水滴により宇宙艦隊が壊滅させられる様子は恐ろしく絶望しか感じませんでした。現実に没頭することで逃避していたかのように見えていた羅輯が実は爆弾でメッセージを送信する用意をしていたのが分かった時はちゃんと三体星人を騙して面壁作戦を行っていたのかと驚きと共にさすがだなと思いました。
読了日:06月29日 著者:劉 慈欣
三体2 黒暗森林 上 (ハヤカワ文庫SF)三体2 黒暗森林 上 (ハヤカワ文庫SF)感想
2巻はエンターテイメントとして面白いという話どおり三体艦隊に対してどう対抗するかという話が中心で前回より流れも掴みやすく面白かったです。ワン博士に替わり今巻はルオ・ジーが主人公。面壁者の一人に選ばれるも未来のことなど知ったことかと権限を盾に悠々自適な隠遁生活。理想のパートナーも見つけさせ家庭を築くも実はその相手が防衛理事会の息がかかった者で終末決戦まで人工冬眠で眠ることになりルオは三体星人との戦いに取り組まないといけないことに。しかしルオこそが三体星人が唯一恐れる人物だったのは主人公らしいなと思いました。
読了日:06月29日 著者:劉 慈欣
三体 (ハヤカワ文庫SF)三体 (ハヤカワ文庫SF)感想
日本版が発売された当時、中国のSFという珍しい作品にも関わらず多くのメディアで目にし書店にも山積みしてあって気になっていた作品。文革当時の描写から始まる意外性も知っていましたが読み出してVRゲーム「三体」が出てくる頃には主人公の身に何が起きているのか等の謎も出て来て面白くなりました。人類に絶望し宇宙を渡るほどの文明を持つ宇宙人に支配してもらおうと考えるも、あちらもあちらで行き詰まっている文明だったというのが皮肉だし人間らしい。「科学が殺される」とかゲームの正体とかラストに明らかになるのが面白かったです。
読了日:06月24日 著者:劉 慈欣
銀河放浪ふたり旅 ep.2 宇宙ウナギ出没注意! (電撃文庫)銀河放浪ふたり旅 ep.2 宇宙ウナギ出没注意! (電撃文庫)感想
カイト達が今回遭遇するのは星を食べるという巨大な宇宙生物。惑星に潜り込むように穴を開けて食べていくという宇宙ウナギのスケール感はSFの醍醐味というべき壮大さでワクワクしました。初めは意思の疎通は不可能と思われていた宇宙ウナギとカイトが初コンタクトをとる場面はこんなに巨大な生物が微少な人間達にどんな反応をするのかドキドキしましたがとても物わかりがいい相手で我という一人称も威厳を感じました。でもカイト達と仲良くなり終盤別の宇宙ウナギと交戦する頃には確かにポンコツ可愛い感じになってて面白かったです。
読了日:06月20日 著者:榮織 タスク
銀河放浪ふたり旅 ep.1 宇宙監獄の元囚人と看守、滅亡した地球を離れ星の彼方を目指します (電撃文庫)銀河放浪ふたり旅 ep.1 宇宙監獄の元囚人と看守、滅亡した地球を離れ星の彼方を目指します (電撃文庫)感想
地球を見限ったカイトが他の知性体と出会い「連邦」の枠組みに順応していく様子がとても読みやすく描かれていて面白かったです。あとがきで榮織先生も詳しいことは書かないことを意識されていたと知り実にその通りだったなと納得。加えて黒井先生のキャラデザもあってかなんとなく手塚治虫先生や石ノ森章太郎先生の昔のアニメの丸みを覚える雰囲気を感じていて、特にカイトがクインビーの船首に生身で立ち突撃する場面はそういうイメージが浮かびました。カイトの性格が特別熱血というわけでもなく淡々としているのも合っていたなと思いました。
読了日:06月18日 著者:榮織 タスク
あなた様の魔術【トリック】はすでに解けております -裁定魔術師レポフスキー卿とその侍女の事件簿- (電撃文庫)あなた様の魔術【トリック】はすでに解けております -裁定魔術師レポフスキー卿とその侍女の事件簿- (電撃文庫)感想
ファンタジー世界を舞台に魔術の絡む事件を解いていく倒叙ミステリ。魔力を持たない普通人とそれを軽んじ傲慢に振る舞う魔術師という重々しい世界観で罪を犯した魔術師を裁く魔術師という設定が重厚で、かつ白金先生もおっしゃる倒叙ものという珍しいジャンルで大変面白かったです。レポフスキー郷が鴉なのは驚き。第三幕からは打って変わって明るい少女ダニエラが登場しまた違った雰囲気になり、事件も最初可哀想な被害者と思われたラモーナが最後には正体を現しバトルとなる展開で面白かったです。二人の追う魔術師など続きも気になります。
読了日:06月14日 著者:白金 透
読心探偵・大葉香夏子は頭がわるい~心が読めるから真犯人特定までは余裕ですけど証明方法が全然わかりません~ (GA文庫)読心探偵・大葉香夏子は頭がわるい~心が読めるから真犯人特定までは余裕ですけど証明方法が全然わかりません~ (GA文庫)感想
超能力的なことで心が読める少女の日常系ミステリコメディかと思っていたら、マッドサイエンティストに改造人間にされたという設定にびっくり。それでもポップな感じだったので面白いコメディだなーと楽しんでいたらその設定が大きな事件に繋がっていて、ラストはちょっとシリアスな対決が待っていたのが意外で面白かったです。どんな事件も心を読んでズバッと解決、と思いきや、第2話の心の声が謎の言語で分からないとかそう上手くいかないのや、証拠がないのでハッタリの綱渡りで真犯人を追い詰めていく推理ショー(笑)が面白かったです。
読了日:06月14日 著者:サトウとシオ
娼館の乙女~売られた少女は推理力で成り上がる~1 (一二三書房)娼館の乙女~売られた少女は推理力で成り上がる~1 (一二三書房)感想
王国に滅ぼされた国の王女だった少女が国王に復讐するため成り上がっていくお話。思った以上に政治色が強かったのが意外。二大政党の一方の議員に気に入られやがて初の女性議員として頭角を現していくものと思われる。徐々にセルジュに惹かれていったジョゼが復讐を果たして国を壊せば彼の大切なものも壊してしまうと葛藤する場面が良かったです。今巻のラストでは政治で王政を終わらせようと、二人がそれぞれの目的を果たすために同じ方向を向いて協力していける結果になってよかったです。ついでに一夫一婦制も壊しそうな三角関係も気になります。
読了日:06月14日 著者:殿水結子
領怪神犯 拾異 (角川文庫)領怪神犯 拾異 (角川文庫)感想
カクヨムなどに掲載された作品に書き下ろしを加えた番外編。なんといっても古き良き昭和の風景を感じられる旅情感たっぷりな神のいる土地土地の描写がとても好きです。「断章~」ではいつも助けてくれる桑巣の神に烏有が「俺も倒される側になったってことか」と死を受け入れようとしたけど、実は半ば自棄になっていた烏有を励ますために現れたと分かってウルッと来ました。エピローグでも縁のある人を守っていて大好き。生まれ変わった世界では人が神になる事例もあるようだし、新章に繋がりそうなエピローグに新シリーズを期待してしまいます。
読了日:06月14日 著者:木古 おうみ
人類の起源-古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書, 2683)人類の起源-古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書, 2683)感想
YouTubeで篠田先生の動画を見て購入。何万年も前から続く人類のロマンに思いを馳せた。同じ場所に留まらず拡散していくのはどういう理由があったのか分からないけど、この先はどうなっているんだろうみたいな人間の探究心もあったのかなと思う。旧人から新人に置き換わったのではなく混合を繰り返して変わっていったというのも勉強になった。拡散と混合を繰り返してアフリカから世界へ人類が広がっていく過程を知れて勉強になった。人の価値を違いに見出すのも共通性に見出すのもどちらも価値があるという言葉が印象的でした。
読了日:06月11日 著者:篠田 謙一

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