読書感想2025年10月

10月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:0
ナイス数:108

穢れた聖地巡礼について穢れた聖地巡礼について感想
ゾゾゾさんとかオウマガトキさんとかオカルト系YouTuberさんをよく見るので、YouTuberとライターのコンビが過去の心霊スポットに対して考察していく内容が面白かったです。ある程度の演出とか本人が心霊を信じているかとかそういうコンテンツの裏側も見られる感じで面白かったです。輪廻転生を軸に語られる各話と三人の過去が明かされる後半が面白かったです。最後まで変わらなかった小林、池田を助けようとした宝条、今回の件を通して過去に決着を付けた池田、三者三様のラストはホラーながらちょっと爽やかさも感じました。
読了日:10月31日 著者:背筋
右園死児報告右園死児報告感想
同じコーナーにあるし「変な家」や「近畿地方」みたいな流行のモキュメンタリーホラーだと思っていたらバリバリフィクションのホラーSFだったのが意外でびっくり。始まりはそれこそモキュメンタリー風ですが徐々に怪異「右園死児」との戦いに発展していき、中盤以降は怪異の力でクーデターを起こした“エツランシャ”との戦いに話が移って行き完全にバトルものになったのが意外で面白かったです。「右園死児」の力を知った各国の陰謀も絡まり世界規模になるのもスケールが大きくて良かったです。奥付で編集部がファミ通文庫のところと知って納得。
読了日:10月31日 著者:真島 文吉
なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書)なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書)感想
三宅さんは近著「押し語り」で知ったので本書も興味があり購入。武田鉄矢さんのラジオで紹介されてそんな内容なんだと興味もありました。読書の歴史を紐解きながら時代の労働状況と合わせてなぜどういう本が読まれてきたのかを分かりやすく書かれていて面白かったです。最初に「本を読む」というのはあなたにとっての仕事と両立させたいこと、と三宅さんが書かれているように本書は読書だけでなく仕事と文化を上手く付き合って行ける社会を目指そうという提言でもあります。労働というものがどう変化してきたかというのも分かってためになりました。
読了日:10月29日 著者:三宅 香帆
硝子の塔の殺人 (実業之日本社文庫)硝子の塔の殺人 (実業之日本社文庫)感想
分厚さに怯んでいましたが知念先生らしい読み易さで本当に一気読み。およそ本格ミステリで使われてきた要素をこれでもかと詰め込んだような内容で、いい意味でこの要素やあんな要素は見たことあるとミステリ好きならいっそう楽しめる内容でした。登場人物にミステリマニアが多いこともあり私も読んだことのあるような名作ミステリのタイトルを挙げてミステリ談義されるのも面白かったです。大枠の展開は予想がつくと思いますがそれも知念先生の思惑どおりなのかなと思わされました。真犯人が行方をくらますラストは病棟シリーズを彷彿とさせました。
読了日:10月23日 著者:知念 実希人
兇人邸の殺人 (創元推理文庫)兇人邸の殺人 (創元推理文庫)感想
読み始める前は前二作のような明確な超特殊設定が分からなかったのでどうなんだろうと思っていましたが、館に侵入し巨人が現れてからはこれは紛れもなく斑目機関案件だと感じました。逃げ場のない館で超常の身体能力を持つ巨人に追いかけ回されるという恐怖はゲームのようで面白くハラハラドキドキでした。剣崎が別の場所に隔離され安楽椅子探偵となる状況も面白かったです。京=ケイのミスリードにしっかり騙されていたので真相も驚きでしたし切なかったです。今気付いたけど巨人邸ってことか。
読了日:10月23日 著者:今村 昌弘
みんななにかに縋りたい (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)みんななにかに縋りたい (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
桜子が登場するとのことで前作の答え合わせにも期待して購入。結末を示唆するような記述があり満足。今作は前作と違いハウダニットとフーダニットに真っ向勝負。依存症がテーマと言うことで実は桜子が探偵依存に罹っている患者で前作のように……とかどんでん返しにも期待していましたが最後まで徹底したロジックで本格ミステリしていて面白かったです。鴨崎先生なら打掛錠なんて液体窒素で一発だななんて思いながら読んでましたがそういう特別なものでなくても道具が不足してるのも面白かったです。密室講義も登場し香坂先生の密室愛も感じました。
読了日:10月15日 著者:香坂 鮪
幽霊の脳科学 (ハヤカワ新書)幽霊の脳科学 (ハヤカワ新書)感想
私も金縛りの経験が一回、夢で何かを殴ろうとして実際壁を殴ってしまい目が覚めたことが一回あるので心霊体験に睡眠障がいが深く関わっているというのはすごく納得しました。これまで心霊体験とされていたことが睡眠分野の研究進歩でその仕組みが明らかになってきたこと、具体的に入眠時の幻覚やRBD・NRPのことが知れて勉強になりました。今野圓輔氏が感じたことが全て説明が付くのも面白かったです。内容は民俗や宗教観で違いはあれど幽霊を見るというのは人類共通というのも、脳という共通の器官に起こる現象とすれば納得です。
読了日:10月12日 著者:古谷 博和
蜘蛛屋敷の殺人 (新潮文庫 お 117-2)蜘蛛屋敷の殺人 (新潮文庫 お 117-2)感想
おそらく真犯人にはピンと来る人が多いと思うけどそこまでの樋山と氷華の対決で語られる多重解決と反駁する緻密なロジックがお見事でした。明らかにヒントと思われる描写がどこで使われるのかというのが楽しかったですし、やはりモリモリ撒いてあるのがノイズじゃないですが真相への目くらましだったなと思いました。図を見た時にあの並びは金田一少年のアレだなと思ったのは正解。ラストはえ、そっちだったの!?と思いましたがもうひと展開あり着地。
読了日:10月10日 著者:大神 晃
君のクイズ (朝日文庫)君のクイズ (朝日文庫)感想
王様のブランチで紹介されていて気になった一冊。私もQuizKnockさんの動画が好きでよく見たりするので楽しく読めました。「確定ポイント」や「読ませ押し」など聞いたことのあるクイズのテクニックも深く知ることが出来て面白かったです。「意地の悪い問題は出ない」とか「正解の出なさそうな問題は出ないとか」クイズ番組を見ていてそれぞれの番組のお約束みたいなものがあるのはなんとなく感じていましたが、やはりそこに「ストーリー」も加えることが番組としてのクイズなんだなと思いました。それらを加味してのゼロ文字押しに納得。
読了日:10月03日 著者:小川 哲
いけないII (文春文庫 み 38-6)いけないII (文春文庫 み 38-6)感想
桃花が逃げ切れて良かったと思ったけど、写真やヒントサイトで時系列入れ替えの叙述トリックを知り唖然。娘二人を喪った両親の気持ちを思うとイヤミスだなぁと思ったけど道尾先生だった。指を組むことで怪我した中指を隠したんですね。その後も後味悪く、最後はそういえば桃花の姉の行方は? というところも意外な真実が明かされて驚きました。第二章はおじさん繋がりで麻耶雄嵩先生の「あぶない叔父さん」を思い出しました。一枚の写真からそれまでの物語が違って見える仕掛けが今回も面白かったです。
読了日:10月03日 著者:道尾 秀介
アリアドネの声アリアドネの声感想
予想と期待を大きく上回るラストに号泣。いくら博美にとってトラブルが日常であってもこの状況で落ち着いているのはさすがに非現実的、舞台装置的だなと思っていた自分をぶん殴ってやりたい。自分が大変でも誰かを助けるために頑張っていたという「そんなこととは」が目に入った瞬間に理解してもう涙が溢れました。ハルオがトラウマから解放される成長物語でもあり限界と成長を見たのは感動しましたし、近未来的な救助活動の様子にもハラハラしました。博美の障がいは本当なのかとかしっかりミステリ要素もあってとても面白かったです。
読了日:10月02日 著者:井上真偽
十戒 (講談社文庫 ゆ 10-4)十戒 (講談社文庫 ゆ 10-4)感想
あの「方舟」の続編と聞いて楽しみにしていた作品。実は外部犯で貝殻ずっとイエスなんじゃないかとか、草下の言動が怪しすぎるなとか思いながら読んでいたけど、一番気になっていたのは前作との繋がり。テロリストというのが地下施設を作った宗教団体だったりするのかとか、綾川が頼もしく里英を励ましてくれるけど前作のラストを考えると気持ちいい終わり方はしなさそうだしな~と思っていましたが、ラストで明かされる正体にやっぱりと驚き。思えば下の名前出てこないのも怪しいなと思ってたんだ。犯人を探さないという逆転も面白かったです。
読了日:10月02日 著者:夕木 春央

読書メーター