読書感想2025年11月

11月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:0
ナイス数:93

文庫版 近畿地方のある場所について (角川文庫)文庫版 近畿地方のある場所について (角川文庫)感想
単行本版、映画版を通っての文庫版を読了。出てくるエピソードはほぼ同じながらそれらを使った真相を各媒体で変えてくると言うのがすごく面白いなと思いました。文庫版はライターが映画と同じ瀬野に変更されていますが彼女もまた映画とは違う背景を持っているというパラレルワールドのような設定で面白かったです。個人的にはましらさまの正体に迫る単行本・映画の方が好みですが、今作は赤い女の怪異に注目しラストのエピソードや瀬野と小澤の関係からも家族の絆みたいなものにスポットを当てた感じがまた違って良かったです。
読了日:11月25日 著者:背筋
しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人 (光文社文庫)しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人 (光文社文庫)感想
すごい仕掛けがありそうと思っていましたがさすが早坂先生、何重もの仕掛けに混乱しつつ読了。始めに残忍な事件が起き場面が変わり探偵・死宮が過去の事件について語りだし、それが迷宮牢の事件……というのが実は作中作で付いていた番号は連載回というのがやられたー! と思いました。探偵と作者が同名という伝統や現実の人物をもじった命名などヒントはあからさまだったのに驚き。さらに餓田の障害で物語の始まりから間違っていたのには愕然。緊迫感のある冒頭と違い、読み物然とした迷宮牢はやはり意図して書き分けていたのかなと思いました。
読了日:11月24日 著者:早坂 吝
都市伝説解体センター 断篇集 (JUMP j BOOKS)都市伝説解体センター 断篇集 (JUMP j BOOKS)感想
円居先生が参加されていて気になってた一冊。ミステリに限らずサブキャラに焦点を当てたお話もあって面白かったです。特に「ガイド」が主役の第4話はキャラのチョイスも面白いしこれは「びっくりするほどユートピア」な流れなのでは……? と感じていたらまさにその展開でクスッとなりました。第5話は本編終了後のお話であざみの居なくなった世界に寂しさを感じましたが、ジャスミンが“解体”する展開は本編ラストの“解体”を思い出して熱くて泣けました。富入警視監がめちゃ有能でいい上司なのも知れて良かったです。
読了日:11月23日 著者:尾北 圭人,月並 きら,日部 星花,円居 挽,宮本 深礼,集英社ゲームズ
都市伝説解体センター ノベライズ みらい文庫版 怪異を解き明かせ (集英社みらい文庫)都市伝説解体センター ノベライズ みらい文庫版 怪異を解き明かせ (集英社みらい文庫)感想
登場人物のセリフがゲームの特徴的なままなので追体験してるようで面白かったです。各話の内容は一部省略されてコンパクトになっていますが振り返るには十分。ゲーム画面もふんだんに使われていてこんな場面だったなと記憶が蘇ります。各話の間にはそれぞれの都市伝説についてトシカイくんのコラムが載っているのが良かったです。おそらく次巻で完結。あの衝撃の結末を再び味わうのが楽しみです。
読了日:11月23日 著者:志田 もちたろう,集英社ゲームズ
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え感想
私は「情けは人のためならず」を座右の銘としているので“課題の分離”の項で『「これだけ尽くしているのだから、好きにならないのはおかしい」というのは相手の課題への介入だ』という言葉にドキッとしました。“課題の分離”を行い自分のタスクと他者のタスクを意識することは人間関係において有用だなと思いました。ただ「共同体感覚」というゴールを目指し「貢献感」が幸福の正体であるという結論を知っておかないと、課題の分離だけ知ってそれをするだけでは自己中心的な人間になるだけなのは注意しないといけないと思いました。
読了日:11月21日 著者:岸見 一郎,古賀 史健
雷龍楼の殺人雷龍楼の殺人感想
地下に閉じ込められていた過去とかエコーロケーションの話とか“現実”にはしっかり仕掛けられていた叙述トリックに驚き。愛が歪んでいる霞や霞の信頼を利用した穂継の結末はなんか自業自得感もあるけど基本イヤミス。薊への後悔の念を利用された真子が一番の被害者かも。同じシチュエーションを分解して二回目の事件を作りあげ、作中作とも言えるシナリオ自体は本当にトリックの存在しない解けない密室ミステリとしてしまったのがなるほどなと面白かったです。なんとなく狂言誘拐は怪しんでいましたがまさかこんな結末になるとは。
読了日:11月16日 著者:新名 智
杖と剣のウィストリア(14) (少年マガジンKC)杖と剣のウィストリア(14) (少年マガジンKC)感想
ユリウスの帰還と共に反撃が開始されるのも束の間、塔の隔壁が解除され何万もの番人が解き放たれる様子にもうダメだー! と思った次の場面、イグノールのレア・ラーヴァテインが番人を焼き尽くし速攻で鎮圧する至高の五杖のウルトラチートぶりが凄まじかったです。全てアロンの掌の上だったのがアロンの底知れなさをまた感じさせました。ワークナー先生やエドワルド先生が護衛として現れたのも熱かったです。塔の最上階に封印されていたのは天上の侵略者の王・バアル。エヴァの逆パターンだなぁと感じたのはきっと僕だけじゃないはず。
読了日:11月16日 著者:青井 聖
渋谷神域渋谷神域感想
めちゃめちゃ面白かったです! 読み始めてまず思ったのは情景描写がとても素敵。堅過ぎず、かといって軽過ぎもしない、冬の東京の乾いた空気感みたいなものをとてもリアルに感じました。終盤までは日常に入り込んでくる神隠し事件の調査が丁寧に描かれ、一気に真相へと踏み込んでいく最後の数十ページの勢いはまさに怒濤でした。考察の余地が残るラストもさすが都市伝説YouTuberさんという感じで良かったです。鼓が金田と出会い普通の自分にも何か出来るはずと奮起する場面と、その金田が鼓達のピンチに駆け付ける所がウルッと来ました。
読了日:11月15日 著者:灯野リュウ(ミルクティー飲みたい)

読書メーター