【感想】夏凪渚はまだ、女子高生でいたい。 2 探偵はもう、死んでいる。Ordinary Case

ネタバレあり

 夏凪渚を主人公とした、たんもしスピンオフ第二巻。

 本編直前の事件を描いた前巻に続き今回はSPES編の後の束の間の日常が舞台。おなじみ春夏冬あきなし トリオに加えシエスタにそっくりな記憶喪失の少女イブが登場し、ますますかしましい女子高生達のやり取りがとても面白かったです。

 イブが探していたという人を探すという依頼のかたわら、人体のパーツを作る少女、学校に来なくなった演劇部のエース、別世界から送られてくる日記帳、日常の謎を解いていくのも面白かったです。

 そして物語はクライマックスへ。《人類血清》の一員であった記憶を取り戻したイブに攫われた渚を助けるため冬子とはるるはイブと対決。普通の日常に戻るため命を賭けて渚を助けようとする冬子の姿が熱かったです。また、前回は逆に囚われの身だったはるるの力により渚に眠っていたヘルの残滓が奇跡的に顕現したのも熱かったですし、決着の後はるる達に渚のことを託して消えていくところがエモくてウルッときました。

 今回も渚達が事件に巻き込まれた裏で糸を引いていた人物がおり、日常の裏の非日常の、そのまた裏があったのが面白かったです。

 卒業まであと数ヶ月。この外伝がどこまで続くか分かりませんがまだまだ渚達の活躍が読みたいです。