【感想】人魚屋敷の殺人

ネタバレあり

『元カノ実家訪問系トラベルミステリ』シリーズ第三弾。

 

第三章までの感想と考察

 

第三弾ですが今のところシリーズいちの面白さ!

最初は樋山と鳴海の出会いが描かれ、櫻を助けようとする鳴海に樋山が覚悟を求める場面。

「子どもだから出来ないと可能性を狭めるな、背伸びして大人になればいいんだ。好きな女を助けるためなら根性みせろ」と言われそれまで父の言うことを聞いていた鳴海が覚悟を決めるシーンが樋山も鳴海もかっこよかったです。

 

島に着いて継承の儀を阻止した鳴海が扉越しに櫻と会話する場面。

櫻が決めた呼び方が「ナル」だったのに対し返ってきたのは「鳴海君」という呼び方。

何かの言い方が違うことで偽物がバレるのは王道ですよね。

満潮になれば神殿の前の潮流で水に浮かぶものなら流れ去るというのもなにかの手がかりか。

そして遺体の発見時の描写では「傷一つない綺麗な腹部」。

櫻の腹部には自殺未遂で残った傷跡があるので神殿の遺体は櫻ではないと予想。

さらに本部に連れて行かれた鳴海におびくに様が無実だと告げる場面はこのおびくに様が櫻だったのでは、という想像が働きました。

 

軟禁された鳴海の前に現れたのは妹の紫(ゆかり) 。

車椅子の人物が実は歩けたというのも王道中の王道。

ここももちろん疑ってかからないといけませんが、注目すべきはやっぱり水のペットボトル。

二リットルのペットボトルが六本収まっている箱がふたつあり、片方は未開封だが開封済みの方の箱は二本のペットボトルが空だった。

この時点では死体の代わりに重しになるものが必要だったみたいなトリックがあるのかなと思っていましたが、後にこの車椅子の説明が出て来ます。

いわく「70キロ以上で動かなくなる」。

紫の持って来た水は20キロなので紫の体重は50キロ以下、はまぁそうだとしても、やはり車椅子で死体を運ぶためにバラバラにしたのかな、という予想は出来ますね。

 

櫻の遺体は首以外の切断面は無残なものだったのに、纏っていた赤鱗の羽衣の切断面は同じ箇所もハサミで切ったように綺麗だったというのも気になります。

 

樋山がおびくに様を監視しますがここは第一章であった南京錠の事件がなにかのヒントなのでは。

 

海老沢殺しは鳴海達が最初に入り込んだ物置にあった汲み上げポンプと錦鯉の池の水がなにか関係ありそう。

このトイレは密閉性が高いという描写があったので水で満たしたとか?

別のミステリで開き戸は数十センチの水かさで水圧で開かなくなると見たので。

 

亀梨の遺体の腹部が中心に焼かれているのはこの遺体が櫻なのでは?

 

人魚の人形の首が見つかったということで、おそらくボートに乗せられている紫の遺体は人形か。

ジーンズがスカートに替わっているのは足ヒレを隠すためか。

 

どうも紫が怪しそうな感じ。

脅迫状を送ったのは櫻かと思っていたけど魚住殺しとかまだまだ事件には裏がありそう。

 

神殿の身体が聖、吊るされていたのは人形の首。

拝殿の首が聖、身体は人形。

神殿で見つかった首が櫻、亀梨の身体が櫻。

聖は最初から神殿に潜んでいてモニター越しにやり取りしていたのは櫻か紫だった、という推理で最終章へ!

 

樋山さんが元刑事だったというのも明かされました。

第一章の「私が本当に追い詰められた時に助けてくれる?」という約束的には実は犯人は櫻で鳴海は気付くけど見逃す、みたいな展開もありそうなんだけど。

 

読了後の感想

 

最後は色々混乱しながらも読了。

面白かった!

 

まさか複数犯というのは頭になくて驚きました。

樋山さんが着ぶくれしているという描写も伏線だったとは。

それと誕生日が預言されていた話が帝王切開、腹部の傷に繋がるのもなるほどと驚きました。

 

最後は伝奇的な不思議を残して終わったのも不思議な伝説にまつわる事件として良かったです。

 

樋山に自分の頭で考えろと言われた時は東野圭吾先生の『どちらかが彼女を殺した』みたいに答えを読者に任せる最後かと思いました。

でもそこもやっぱり伏線があったんですね。

切ない。

読書感想2026年9月

9月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:0
ナイス数:59

invert II 覗き窓の死角 (講談社文庫 あ 147-3)invert II 覗き窓の死角 (講談社文庫 あ 147-3)の感想
「生者の言伝」は犯人にかなり同情する内容で、一体どんな結末になるのかハラハラしながら読みました。いくら突発的な犯行でも翡翠の正義感なら分かっても見逃すという展開はありそうにないし、実は殺してませんでしたという展開を期待しようにもこのクローズドな状況では無理がある、と思って読んでいたら、まさかその無理だと思っていた展開をやってみせる相沢先生のすごさに驚きました。希望のある終わりで良かったですし、その場の違和感から犯罪を推理していく展開も面白かったです。「覗き窓の死角」は特に翡翠の想いが切なかったです。
読了日:09月25日 著者:相沢 沙呼
シャーロック+アカデミー Logic.5 不在探偵は不在です (MF文庫J)シャーロック+アカデミー Logic.5 不在探偵は不在です (MF文庫J)の感想
無実の罪を着せられた友達を助けるため、入ったクラブからはいざとなれば無関係を決め込むと暗に告げられ、それでも敵クラブに乗り込む覚悟を決める不実崎が熱くて格好良かったです。学園のドロドロした政争なんかのために陽だまりのような祭舘を犠牲にさせてはいけないというのがジンときました。誌亜の一人では何も出来ないのか、という問いにいつも仲間に助けられていたことにハッとしましたが、間神先輩に助けられたことでひとりで出来ないのは自分だけじゃないと気付くところが良かったです。水分神九郎の正体には驚きました。
読了日:09月21日 著者:紙城 境介
るるぶ■■版 蓋ヶ瀬 (諸書籍)るるぶ■■版 蓋ヶ瀬 (諸書籍)の感想
Xで目にして気になって書店を回ったのですが手に入らず、電子書籍で購入。あのるるぶが手がけるモキュメンタリーホラーということで冒頭の蓋ヶ瀬の観光ガイドは本誌さながらの構成の中に不穏な描写がチラチラしているのがワクワクしました。蓋ヶ瀬のイメージとして栃木県足利市が協力しているのは奥付などで瞭然なのですが、そこに撮影に訪れる様子が小説として描かれており、まさに現実と虚構の境があいまいになる感じがして面白かったです。いくつもの怪異に共通する事柄からその正体を考察していくのは“近畿地方”のようで面白かったです。
読了日:09月07日 著者:柿
都市伝説解体センター オリジナルストーリー みらい文庫版 学校の怪異に挑め (集英社みらい文庫)都市伝説解体センター オリジナルストーリー みらい文庫版 学校の怪異に挑め (集英社みらい文庫)の感想
ゲーム本編の間にあったかもしれないお話、と思っていたらしっかり本編後の設定で驚きました。もしゲームの続編が出るならこの設定なのかパラレルなのか気になります。中学校で起きる不思議な事件に挑むあざみとジャスミン。事件を裏で起こす《同盟》の存在とはいったい。二話目のトリックが意外で面白かったです。物語は如月努とも繋がって行き最後思い出の品を手に入れた廻屋の幸せそうな表情が良かったです。ジャスミンがセンターに戻った目的が明かされていないので続くなら楽しみです。
読了日:09月07日 著者:『都市伝説解体センター』(墓場文庫),志田 もちたろう,集英社ゲームズ
心の闇 (講談社文庫 あ 52-34)心の闇 (講談社文庫 あ 52-34)の感想
綾辻先生と言えば十角館に代表されるミステリ作家というのは皆さんご存じかと思いますが、実はホラー作品も多く出されており、本作はどちらかというとホラー方面の綾辻先生を楽しめる一冊。ミステリで先生を知った方には意外だったのではないでしょうか。どんどん橋は初読のインパクトが大。再生は初読み。実は全て由伊の妄想だったのでは、と思わせてからのどんでん返しが驚きました。由伊の姓が深泥丘奇談に登場する咲谷なのがなにか繋がりがあるのかなと興味深かったです。深泥丘奇談が再読したくなりました。
読了日:09月01日 著者:綾辻 行人

読書メーター

【感想】シャーロック+アカデミー Logic.5 不在探偵は不在です

ネタバレあり

真理峰(まりみね) 学園のオープンキャンパスで謎解きの賞品が盗まれる事件が発生。

犯人として拘束されたのは祭舘(まつりだて) こよみ。

無実を信じ調査に乗り出した不実崎(ふみさき) は果たして彼女を救うことが出来るのか。

 

目の前で祭舘を拘束された不実崎がフィオ先輩に申し出て、彼女を助けるためにウェバーズのクラブハウスに乗り込むシーンが熱かったです。

「普通探偵」として周りの名探偵達と比べれば凡庸な祭舘。

しかしその凡庸さこそが不実崎を暗闘や陰謀とは縁のない普通の世界に繋ぎ止めていた存在でした。

そんな普通の日常が似合う彼女を勝手な都合で学園の政治ごっこに巻き込んでいいものかと不実崎が怒りを覚えるところにグッときました。

そしてフィオ先輩に首謀者と思われるウェバーズのアジトへ乗り込むとタンカを切った時の先輩の返し、「入ったばかりの新人が暴走してもクラブの意思は無かったと言い逃れられる」。

暗にヘマをした時は切り捨てる、と告げられた不実崎があくまで自分の独断専行で捜査をしたことにしなければいけないと分かっても決意が揺らがなかったところがかっこよかったです。

 

誌亜(しあ) が生徒会長選に名乗りを上げたことで窮地に追い込まれる不実崎。

食ってかかる不実崎に誌亜がかけた「あなたはサポートがなければ事件を解決できないんですか?」という言葉。

確かに不実崎はまだ未熟でこれまでもたくさん仲間達の力を借りて事件を解決してきました。

特に3巻で穂鶴(ほづる) とのラストバトルでは覚醒してなお仲間達の協力で勝利したのがとても熱かったので、誌亜の言葉にはそれらも否定されたような気がしてショックでした。

不実崎も誰かに頼ることが当たり前になっていたと気付き、さらに誌亜には「入学初日には味方はいなかったはずだ」と言われ、その後も俺がやらきゃ俺が俺が、となっている姿に孤立していく道を進むのかと思いましたが、ウェバーズに囚われ間神(まがみ) 先輩に助けられたところで「ひとりで何もできないのは俺だけじゃない」と気付くところが良かったです。

 

水分神九郎(みくまりしんくろう) の正体が最初にまさかそんなねと言われていた影端(かげはし) すみかで、さらに石巣(いわす) だったのは驚きました。

そして最後の謎で祭舘もまた守られるだけのヒロインではなく立ち向かう力を持つ探偵なんだと気付かされたのが熱かったです。

 

ラストでは学園の闇や新たな悪の蠢動が仄めかされこの先不実崎達にどんな戦いが待っているのか楽しみです。

読書感想2026年8月

8月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:0
ナイス数:189

小さな故意の物語 (講談社文庫 ひ 17-43)小さな故意の物語 (講談社文庫 ひ 17-43)の感想
STORY IN POKETシリーズ。東野先生の訃報を受け購入。「冷たい灼熱」アクロイド殺し味を感じながら読み進め、加賀シリーズの一篇であることも楽しみながら、最後のどんでん返しに驚き。ラストは当時の社会問題を原因に置きながらその名前を出さないのが余韻が残る。「小さな故意の物語」タイトルから未必の故意による殺人というのは予想しましたがこちらもどんでん返しにびっくり。三篇とも東野先生らしい人間の気持ちを軸に据えたミステリで、この頃から変わらなかったんだなと思いました。ご冥福をお祈りいたします。
読了日:08月23日 著者:東野 圭吾
銀河放浪ふたり旅 ep.3 この宇宙にはヤツらがいるのさ! (電撃文庫)銀河放浪ふたり旅 ep.3 この宇宙にはヤツらがいるのさ! (電撃文庫)の感想
作中の地球に現実の某有名SFコミックのオマージュが存在し、ジョージはそのSFに憧れて真似をしているという文章ではちょっとややこしいけど見れば一目瞭然な設定が面白かったです。大悪党セガリの筋が通った悪役ぶりが格好良かったですが、カイトが小揺るぎもせず蹂躙してしまうのはどっちが悪役か分からないなーと感じて面白かったです。カイトの個人には甘いが地球人全体には冷ややかなところや、原住民の子供に甘いと思いきやしたたかな裏も含まれているところが実に連邦市民らしいなと思いました。
読了日:08月23日 著者:榮織 タスク
頭脳と異能に筋肉で勝利するデスゲーム 3 ~頭脳戦に舞い降りた最強のバカ~ (オーバーラップ文庫)頭脳と異能に筋肉で勝利するデスゲーム 3 ~頭脳戦に舞い降りた最強のバカ~ (オーバーラップ文庫)の感想
完結おめでとうございます! とても面白くて素敵な物語でした。最終巻では黒幕・木星さんの登場や天城の正体、なんと言ってもバカが天使だったという思いがけない展開の連続でびっくりしました。ギャグ補正だと思っていたバカの筋肉やラブリーエンジェル建設がこの設定でストンと地に着くのがすごい作りだなと思いました。悪魔がいるなら天使がいるのも道理という論理に納得です。その設定のおかげでラストは悪魔も従え亡くなった魂も救われて完全無欠の大団円。もう最高のハッピーエンドで泣けました。約束果たせて良かったね樺島。
読了日:08月21日 著者:もちもち物質
魔女と過ごした七日間 (角川文庫)魔女と過ごした七日間 (角川文庫)の感想
父を殺された少年・陸真は事件を調べるうちに謎の女性・円華と出会い思いがけない父の秘密を知る。一方、事件を捜査する刑事の脇坂は警察が隠すパンドラの箱を開けようとしていた。中学生が思いがけない夏の冒険に出る青春小説と、AI監視社会の恐怖を描く警察小説、二つの軸で楽しめて面白かったです。足手まといだとはずされた純也が自分も悔しいのに自分の代わりは居ると言う陸真に自分にとって陸真の代わりはいないというところにウルッと来ました。「少年よ、覚えておきなさい。人間には無限の可能性がある。君の限界を決めるのは君じゃない」
読了日:08月16日 著者:東野 圭吾
成瀬は信じた道をいく (新潮文庫 み 73-2)成瀬は信じた道をいく (新潮文庫 み 73-2)の感想
「やめたいクレーマー」は呉間がクレームをやめるのかと思っていたらそれすらも受け入れる成瀬の器の大きさに驚いた。呉間自身もクレームをやめたいけどどうしても思ってしまうというあたりは、そういう葛藤がある人もいるのかもなと思った。「コンビーフはうまい」は成瀬がびわ湖大津観光大使に就任するお話。代々観光大使の家系に生まれた篠原が成瀬と出会いその生き方を考え直していく様子が青春で良かったです。ラストはそれまで登場した人物達が総出で行方不明の成瀬を捜索という、トリにふさわしい一編で面白かったです。
読了日:08月15日 著者:宮島未奈
変人のサラダボウル (10) (ガガガ文庫 ガひ 4-24)変人のサラダボウル (10) (ガガガ文庫 ガひ 4-24)の感想
岐阜群像劇堂々完結。カントク先生の言によればプロット通りの完結だったそうですが、一つ一つのエピソードがしっかり描かれていれば大河小説になっていたんだろうなと思いました。ニューヨークで再会し激突するサラとリヴィア。リヴィアの持たざる者達を代弁する叫びとアルバが心変わりする展開が熱くてウルッと来ましたが、それでも揺るがない沙羅様もすごい。伏線どおりスーパーカミオカンデが出て来て良かったです。人生で出会った人達の行く末を見届けることができるのは悲しくもあり幸せでもあり、家族の物語だったなと思いました。
読了日:08月15日 著者:平坂 読
地雷グリコ (角川文庫)地雷グリコ (角川文庫)の感想
文庫化の際に改題するか副題を付けるんじゃないかという予想はハズレ。前哨戦が終わり真の敵との戦いが始まる「だるまさんがかぞえた」が好き。ゲームの本拠地である星越のメンバーは強敵でさすがの射守矢もなすすべないのかとハラハラしていたところで、巣藤が射守矢を侮りまくっていたせいで敗北するという王道の展開が良かったです。巣藤のかませ犬ムーブも好きですが、くせ者幹部キャラの新妻が本作で一番好きです。関西弁で部下を従え現れる立場、部下が敗北することが決まってもジタバタせず敗北を受け入れさせるところが好きです。
読了日:08月15日 著者:青崎 有吾
プレゼント (新潮文庫 し 21-71)プレゼント (新潮文庫 し 21-71)の感想
「夏」をテーマに新潮文庫の100冊50周年を記念して編まれた短編集。そうそうたる執筆陣がぜいたくに書き下ろし。伊坂先生はAIという現代的などんでん返しが面白かったです。江国先生は僕には思い入れのあったテントをばあちゃんがあっさり最新のものに変えたのが思いは人それぞれだなと感じました。宮部先生は女性の半生の物語かと思いきや、SFに急展開でしかもSCPというのが驚きましたし面白かったです。米澤先生は真相を知り満願を思い出しました。恩田先生はロクサヨのスピンオフで懐かしかったです。
読了日:08月12日 著者:伊坂幸太郎,江國香織,恩田陸,梨木香歩,町田そのこ,宮部みゆき,米澤穂信
成瀬は天下を取りにいく (新潮文庫 み 73-1)成瀬は天下を取りにいく (新潮文庫 み 73-1)の感想
評判を見るに文芸版涼宮ハルヒみたいなお話かと思っていたけど結構違っていて面白かったです。文武両道で超人ヒロインの成瀬を周りの人物の視点から描き出していく構成が面白く、最初の二扁は友人の島崎の視点だったのが三話目では繋がりの薄い人物に変わり、四話目ではまた別のクラスメイトになるといった驚きが面白かったです。最終話では三人称視点で成瀬の胸の内も描かれ、それまで島崎を振り回してきたことに成瀬が落ち込む場面は少し悲しくなりましたが、島崎があっけらかんとそんなことは気にしていなかったのにホッとしました。
読了日:08月11日 著者:宮島未奈
ようこそ地球さん (新潮文庫)ようこそ地球さん (新潮文庫)の感想
星先生のショート・ショートは最後にどんでん返しのあるものが印象深いけど、「雨」や「蛍」のような余韻が残るものもいいなと改めて思えました。「セキストラ」は今流行のモキュメンタリーとも言えるなと、何十年も前にすでにその形を作っていた星先生のすごさに改めて驚き。「処刑」は短編くらいの文量で読み応えがありました。あとがきで時事を扱うときわもの的になってしまうから扱わないことにした、という言葉を読んで、その選択をしたから作品が今も読み継がれているのをきっと星先生は満足されているだろうなと思いました。
読了日:08月09日 著者:星新一
杖と剣のウィストリア(16) (少年マガジンKC)杖と剣のウィストリア(16) (少年マガジンKC)の感想
やっぱりというかやっとというかロスティ復活! 東への旅はワークナー先生達も加わって懐かしい感じ。エドワルド先生やクレイルウィとの共闘がどんな感じになるのかも楽しみ。ゴーティアに加えサミオスの派閥も曲者揃い。ロスティはああ言うけどシルエット的に敵なんだよな。各人因縁がありそうでそちらも気になる。ウィルと同じく魔法世界を恨んでいて共感し合うテオとウィル。これはまた絶対ウィルが悲しむ展開だろ……。
読了日:08月07日 著者:青井 聖

読書メーター

【感想】頭脳と異能に筋肉で勝利するデスゲーム 3 ~頭脳戦に舞い降りた最強のバカ~

ネタバレあり

完結おめでとうございます!
とても面白くて素敵な物語で最近では一番楽しみなシリーズでした。
ちゃんと完結まで刊行していただいて感謝しています。

 

バカの善性にほだされてデスゲームの参加者達が打ち解けていく様子と、バカが筋肉でデスゲームを無茶苦茶にしていくギャグのギャップがとても面白いシリーズでした。

 

最終巻では黒幕・木星さんの登場や天城の正体、なんと言ってもバカが天使だったという思いがけない展開の連続でびっくりしました。
それまでギャグ補正だと思っていたバカの筋肉やギャグだと思っていたラブリーエンジェル建設がこの設定でストンと地に着くのがすごい作りだなと思いました。
悪魔がいるなら天使がいるのも道理という論理に納得です。
副題の“舞い降りた”も伏線だったのか。

 

そのファンタジーな設定のおかげでラストは悪魔も従え亡くなった魂も救われて完全無欠の大団円。
もう最高のハッピーエンドで泣けました。
約束果たせて良かったね樺島。

 

前回もですが目次でネタバレしないように目次が二段構えになっている構成もすごかったです。

 

あらためてもちもち物質先生、桑島黎音先生素敵な物語をありがとうございました!

読書感想2026年7月

7月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:0
ナイス数:33

ノーゲーム・ノーライフ13 ゲーマー兄妹たちは『魔王』を討つ(すくう)ようです (MF文庫J)ノーゲーム・ノーライフ13 ゲーマー兄妹たちは『魔王』を討つ(すくう)ようです (MF文庫J)の感想
ただ倒されるために生まれた『魔王』を空たちがどうやって救うのか、ハラハラする戦いが面白かったです。初見殺しの攻撃を繰り出してくる魔王を相手に空たちが持てるゲーム知識を使って繰り出される攻撃を予測して対策していくのがRPGを攻略しているようで楽しかったです。そして敵を欺くにはまず味方からという言葉通り、仲間達すら欺き繰り出した切り札に驚きでした。魔王が救われて良かった。最初から全て読み切り妖魔種を攻略した空。混乱極まるディスボードで次はどんなゲームが待っているのか楽しみです。
読了日:07月26日 著者:榎宮 祐
悪食緋蒼は×××なのか? (講談社ラノベ文庫 や 7-1-1)悪食緋蒼は×××なのか? (講談社ラノベ文庫 や 7-1-1)の感想
しっかりミステリしてて面白かったです。ミッシングリンクの名前の数字は椿で違うかなーと思っていたけど第四、五の事件でやっぱりそうなんだと思ったらしっかりミスリードで探流と同じく消沈。千夜子先生もいかにもという感じの情報があったのでそうだろうなと思っていたらどんでん返しにびっくり。なんだかんだ聖華も生きてましたを予想していたのでヒロインが二人とも退場が一番驚きかも。ラブコメシーンにヒントが隠されてるのいいですよね。特殊ルビ多めも良き。紅蓮館とかのタイトル出てくるの通ですね。
読了日:07月26日 著者:夜方 宵
掟上今日子の設計図 (講談社文庫 に 32-52)掟上今日子の設計図 (講談社文庫 に 32-52)の感想
今日子さんvs爆弾魔の一戦。扉井が怪しいのは見当が付きましたが、真相を隠すために彼女が張り巡らせた嘘のおかげでそこから何度もひっくり返る展開が面白かったです。爆破までのタイムリミットと犯人の罠で眠ってしまった今日子さん。ハラハラする展開が久しぶりでした。最後は市井の人々の良心に賭けるという、お金しか信じない今日子さんにしては珍しい解決。その結末にちょっとジーンと来ましたが、やっぱりちゃんと多少の手は加えていたのがさすがでした。今回の羽川ポイントは昔私服を持っていなかった。
読了日:07月26日 著者:西尾 維新
映画ノベライズ 岸辺露伴は動かない 懺悔室 (集英社オレンジ文庫)映画ノベライズ 岸辺露伴は動かない 懺悔室 (集英社オレンジ文庫)の感想
映画の美しいヴェネツィアの風景が蘇ってくるような北國先生の筆致が素敵でした。きっと露伴先生みたいにたくさん取材したり資料を集められたんだろうなと思いました。映画では分からない登場人物達の心情や、街の風景の土台にある背景までしっかり描かれ、あの場面はこんなことを考えていたんだとか、あそこはそういう意味があったのかと新たな発見が出来たのもとても良かったです。5部に絡めてか黄金や風というワードにニヤリ。ロレンツォのガッカリで画像検索したら出てくるだろう姿とかユーモアのある場面もあったのが面白かったです。
読了日:07月20日 著者:北國 ばらっど,小林 靖子
のうりん 14 (GA文庫)のうりん 14 (GA文庫)の感想
思えば農業が抱える問題を砂糖菓子ならぬギャグとパロディでコーティングしたラノベでした。東京にやって来た耕作達が見たのは令和の一揆とそれを先導する政党。そしてシンボルとして祭り上げられた林檎の姿。十年の時を超え仲間達と共に林檎を取り戻すため世界を救う農業高生達の姿が熱かったし笑えました。シリアス成分多めながら間に挟まれるギャグがやっぱりのうりんらしくて面白かったです。結局ベッキーが全部持って行く。白鳥先生の作品で一番泣けるのはやっぱりあとがきなんだよな。お疲れ様でした。これからも楽しみにしています!
読了日:07月14日 著者:白鳥士郎
謎解き勇者の精霊無双1 ~大図書館で本ばかり読んでいたら世界最強の勇者になりました~ (MF文庫J)謎解き勇者の精霊無双1 ~大図書館で本ばかり読んでいたら世界最強の勇者になりました~ (MF文庫J)の感想
久追先生初のハイファンタジー。精霊の支配するダンジョンを攻略し一定数の勝利を目指すという大枠は同レーベルの神飢えを思い起こさせました。数々の謎が仕掛けられた迷宮を主人公が仲間と共に攻略していく様子にワクワク。魔王の復活と勇者と共に戦った七体の精霊という王道設定も良い。自身の欠点からカルムに拒絶されるのではと思っていたクロシェットに、幼馴染みを失ったカルムが彼女の気高さを見て救われたんだと告白する場面にウルッと来ました。最後はライアラから更に選択肢が広がった真ヒロイン問題も発生した辺りがぽいなと思いました。
読了日:07月14日 著者:久追 遥希
勇者は論理で死に絶える (電撃文庫)勇者は論理で死に絶える (電撃文庫)の感想
特殊設定ミステリならぬ特殊設定頭脳戦という感じで面白かったです! 前半はライアーゲーム的な多人数による試験。全員が勝利するのではなく、全員が不幸になって勝者がいなくなるという勝ち方が斬新で面白かったです。後半は能力者との騙し騙されの異能バトル。飄々としたロックのキャラが好きです。こちらでも争いをなかったことにし、行ってきたことを無意味にして勝利するという勝ち方が確かにヒーロー的ではなく悪魔的なやり方だなと思って面白かったです。主人公も名探偵も全てを読み切っている逆転に次ぐ逆転が楽しめました。
読了日:07月14日 著者:零真似
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeアスフィ (GA文庫)ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ファミリアクロニクル episodeアスフィ (GA文庫)の感想
本編で神出鬼没な活躍を魅せるヘルメス・ファミリアのエピソードと、出自が王女であることが言われていたアスフィの過去が明らかになる二編。第一話は幽霊船事件の謎と数々の伏線が楽しかったです。第二話はアスフィの両親の毒親ぶりに苦しい気持ちになりましたが、ヘルメス達の助けでアスフィが鳥籠から抜け出す決心をする場面が熱かったです。指をくわえて黙って見てろ!が良かったです。でも何かを言いかける母に心が動いたり、やはり両親の愛情が欲しかったんだなと切なかったです。一話のラストで故郷をぶっ壊す場面に繋がるのも良かったです。
読了日:07月13日 著者:大森藤ノ

読書メーター

読書感想2026年6月

6月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:0
ナイス数:73

彩野ヒカリは見逃さない ICAS 奇異事案科学分析課 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)彩野ヒカリは見逃さない ICAS 奇異事案科学分析課 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想
怪異はフックだけで一見しただけでは不可解だけど科学的な説明は出来そうな事件という世界観。進藤先生は元科捜研とのことで最新科学を使ったトリックが面白かったです。好奇心旺盛なヒロインに振り回される主人公という王道なキャラ配置から徐々に仲間が増えていく感じが良かったです。就職か進学か、人生の岐路で悩む主人公・航が事件を通して成長していく姿も良かったです。最後の事件で行方不明になったヒカリを捜すため仲間達に協力を訴え「弱い自分をねじ伏せて進む」場面が熱かったです。
読了日:06月29日 著者:新藤 元気
小説版 都市伝説解体センター 下 (集英社文庫)小説版 都市伝説解体センター 下 (集英社文庫)の感想
あざみに正体を明かしたジャスミンはSAMEZIMA管理人の罠の前に倒れた。富入と共にジャスミンの痕跡を追ったあざみは管理人の正体とその目的に辿り着く。あとは警察の仕事だと彼女を傷つけまいと事件から手を引くよう富入に言われたあざみが、心おきなくジャスミンと再会するために管理人を止める決意をあらたにする場面がウルッと来ました。廻谷のいつかは一人で解体する時が来るかもしれないという言葉が最後の解体を予感していたのかと思うと熱かったです。あらためて数々の伏線があったのを楽しめて面白かったです。
読了日:06月23日 著者:松澤 くれは
小説版 都市伝説解体センター 上 (集英社文庫)小説版 都市伝説解体センター 上 (集英社文庫)の感想
一部省略されたりしていたみらい文庫版と違って本編をしっかりノベライズ。と言っても文章のみではなく、SNS部分は一部ゲーム内の画像を使って再現、都市伝説の特定場面でもゲーム画面が使われていて楽しめました。描写については基本ゲーム内で伝わる部分がほとんどで、新たに心情を深掘りしていく感じはなかったですが、元々ドット絵で粗くても違和感を感じないゲームを思うとそこまで深掘らないのが正解かなと思いました。美桜の話のラストはそうえばそこまであったんだとあらためて児童文庫ではカットだなと納得。
読了日:06月23日 著者:松澤 くれは
レイの世界 ―Re:I― 3 Another World Tour (電撃文庫)レイの世界 ―Re:I― 3 Another World Tour (電撃文庫)の感想
三部作完結編。名前だったり写真に写らなかったりとレイの正体は幽霊みたいなものかと思っていたら、生き霊というちょっとひねったものだったのが面白かったです。社長も過去に生き霊で因幡と居たことがあったというのが、だから今までも意味ありげな言動があったりレイを気に掛けていたんだなと繋がって面白かったです。アリスを連れていた因幡がこれから未来の自分がレイを連れてここに戻ってくるんだと気付くところは前巻の「絵から生まれたストーリー」を彷彿とさせて、あの話自体ここに繋がる仕掛けだったのかなと思いました。
読了日:06月15日 著者:時雨沢 恵一
レイの世界 ―Re:I― 2 Another World Tour (電撃文庫)レイの世界 ―Re:I― 2 Another World Tour (電撃文庫)の感想
「魔女は最後に笑う」が好き。まだ科学の発展していない中世時代に自然科学の知識をもって魔法のような事象を起こした者が魔女と呼ばれた、みたいな話と思ってレイの協力で魔女狩り隊をやり込めたところはスカッとしました。エマが山高帽達は本気で後悔していたはず、というところも優しくて良かったです。そして最後は本当に魔女だった、というのを情景でバラすのがとても素敵だなと思いました。「絵から生まれたストーリー」もタイムパラドックスを使った感動的な話でしたが、こちらも異世界を扱った本作らしい最後のオチにびっくり。
読了日:06月14日 著者:時雨沢 恵一
レイの世界 ―Re:I― 1 Another World Tour (電撃文庫)レイの世界 ―Re:I― 1 Another World Tour (電撃文庫)の感想
追っていた電子書籍版は完結まで行かなかったのでいずれ単行本版を読もうと思っていたところ、書き下ろし付きで文庫版が発売されるとの朗報に喜びました。既存の口絵も収録されていて電子版のあとがきを除けばまさに決定版だなと思いました。「キノの旅」と違って異世界ではもっとやりたい放題出来るのが面白さだなと思います。最初の方の話とか意外と覚えていてあらためて面白かったです。毎回匂わされるレイの正体についても楽しみ。書き下ろしはポストアポカリプスに憧れる罪深さをチクッと刺してくるのがさすが時雨沢先生。
読了日:06月14日 著者:時雨沢 恵一
キノの旅XXIV the Beautiful World (電撃文庫)キノの旅XXIV the Beautiful World (電撃文庫)の感想
「試される話」は髭男が死んでいなかったあたりでひょっとしたらと思っていたのでオチににんまり。「ライフルの話し」は後味の悪い結末になるのかと思ったので心温まる結末で良かったです。「×××××の旅」は副題からして周年的な話なのかと思っていたので、一読した時は地味だなと言う感想でした。×××××が私達で、モラトリアムの季節に『キノの旅』と出会い、キノから他の世界の話をたくさん聞いて、時が経ってもその時の思い出は消えない、というメタファーだったのかなと考えると周年にふさわしいなと感じました。
読了日:06月05日 著者:時雨沢 恵一
【奇譚】都市伝説解体センター (集英社オレンジ文庫)【奇譚】都市伝説解体センター (集英社オレンジ文庫)の感想
アンソロジーである断篇集とは違い全編氏家先生の筆による短編集。「○○が○○で○○なのかも」という言い回しや、ドット絵が思い浮かぶ表情の描写が出てくるのがゲーム本編を想像出来て良かったです。山田ガスマスクが地下アイドルの失踪事件を追う話が面白かったです。最後、合歓が山田に依頼した理由がかつて山田達が自分の父を炎上させたからというのが分かるところは、それまで山田の思うようにまだ何も分かっていない幼い少女だと思っていた合歓が逆に山田を追い詰めていく様子がホラーな描写もあいまってゾッとしました。
読了日:06月04日 著者:氏家 仮名子,集英社ゲームズ
名探偵じゃなくても (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)名探偵じゃなくても (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想
今作も各章でちゃんと完結しながら周りの内容が繋がっていく連作短編としての面白さも良かったです。前作で捕まった九鬼が再び現れたのは驚き。碑文谷さんの病状は良くなることはないんだなぁと切なくなりますが、過去の幸せな時間を体験していると思うと少しの救いもあるように思いました。第三章、打ち上げ会場で盛り上がっているところに届く我妻からの連絡で楓が「事件だ、本物の名探偵の出番がやってきたのだ」と思う場面が空気が切り替わるようでかっこよかったです。「まさかあの四季が……こんなに早く」のオチにはだぁっと脱力しました。
読了日:06月04日 著者:小西 マサテル
蝋燭は燃えているか (講談社文庫 も 59-3)蝋燭は燃えているか (講談社文庫 も 59-3)の感想
連続放火事件に失踪した友人が関わっている可能性を知り、真相を突き止めようとする周と芽衣。瞳子と菜夏がマルチ商法の関係者に復讐しているのではないかという推理が進み、次は周がターゲットにされている、というところで全く無関係の犠牲が出ることで事件の根本から違うのでは無いか? という提起がされるのが面白かったです。京都の文化財が次々と燃やされていく様子は「爆弾」を思い出しました。事件の加害者より加害者家族の方が誹謗中傷の被害に遭いやすく支援が必要であるという問題は考えさせられました。
読了日:06月04日 著者:桃野 雑派
デモンズ・クレスト4 覇権∽争奪 (電撃文庫)デモンズ・クレスト4 覇権∽争奪 (電撃文庫)の感想
コンケンの悪魔・アモンが覚醒し木佐貫の襲撃を撃退したユウマ。アクチュアル・マジックに逃げ込んだ木佐貫を追ってカルシナの領主館に潜入したユウマ達は領主の椅子に座る大人のプレイヤー登坂に出会い囚われてしまう。子供たちだけで話が進んでいくのだと思っていたので大人プレイヤーの登場にびっくり。リーダーに推されようとするユウマがすみかを捕獲した真実を話し皆を不安にさせるようではリーダーの資格がないと言う場面が印象に残りました。メインコンセプトが《クラスメイトを捕獲する話》というのもびっくり。
読了日:06月03日 著者:川原 礫
都市伝説解体センター 断篇集 痕 (JUMP j BOOKS)都市伝説解体センター 断篇集 痕 (JUMP j BOOKS)の感想
ホラー作家梨先生と屍人荘の殺人の今村先生を迎えておくる短編集第二弾。宮本先生は今回もサブキャラの内面にスポットを当て、日部先生は再びガイドを主人公にと個性を出されていたのが良かったです。今村先生のお話は富入警視監の有能さが楽しめて満足でした。紅茶のお供で決裂してしまったけどお互い友達になりたがっていたのが叶って良かった。富入の言葉が司書に伝わって、それがさらに本編へと繋がって行ったというのも良かったです。
読了日:06月03日 著者:『都市伝説解体センター』(墓場文庫),今村 昌弘,田中 創,月並 きら,梨,日部 星花,宮本 深礼,集英社ゲームズ
ソードアート・オンライン オルタナティブ ギャンブラーズ・オナー (電撃文庫)ソードアート・オンライン オルタナティブ ギャンブラーズ・オナー (電撃文庫)の感想
イカサマやテクニックで勝つのかと思いきや、弄すべき策はなくただ勝負を続けるだけ、という簡単ながら実行するのは難しい戦いだったのが面白かったです。最後にオクトーバーがファザー・グースに「君だけがここで本物のギャンブラーになれるのがうらやましい」と囁いたのが、あぁこの人は本当にギャンブラーという生き方なんだなと感じました。読み終わってhonorが名誉という意味を知って、この場面はオクトーバーがギャンブラーという自分にとっては名誉である生き方を得られるかもしれない機会を贈った場面だったのかと思いました。
読了日:06月03日 著者:周藤 蓮

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