【感想】掟上今日子の裏表紙

ネタバレあり

 忘却探偵シリーズ第九弾。

 密室で死体と共に見つかった今日子さんが容疑者として捕まってしまい事件の謎に挑みますが、まず自身が犯人でないことの理論が「自分が犯罪をするなら捕まるようなやり方はしない」という名探偵ならではの論法なのが面白かったと共に確かに今日子さんならそんなヘマはしないだろうなと思いました。

 担当の日怠井警部は忘却探偵の専門家厄介にコンタクトをとり事件の捜査を進めますが厄介もまた今日子さんなら捕まるようなことはないと考え、そして捕まるとしたら事件解決のためワザと捕まったのではという考えになるほどと思いました。

 話を聞いた厄介が思考を巡らせる際に今日子さんならこうするとか、これは今日子さんらしくないと思うところはさすが何度も今日子さんに依頼し共に事件を経験した厄介だと思いましたし、「お洒落で、スタイリッシュで、イカしてる」という言葉はこの上なく今日子さんにピッタリの表現だなと思いました。

 「~推薦文」で登場し今日子さんのボディガードとなった親切が久々に顔を見せ重要な役割をしたのも楽しかったです。

 二人を閉じ込め被害者を殺した真犯人がいるのかと思いきや、意外な真相にも驚きました。

 今回も忘却探偵の相棒として活躍した厄介。ラスト、いよいよ厄介と今日子さんの関係性が変わるのか気になります。