【感想】グリッドマン ユニバース

ネタバレあり

 グリッドマンとダイナゼノンで外伝小説を執筆された水沢先生が満を持して映画本編のノベライズを担当。さすがの筆致で映画の感動が蘇り後半は映画同様ずっと涙が止まりませんでした。

 映画予告で気になっていた内海の「やっぱり、また裕太なのか」というセリフはそれだけだと内海の闇堕ちフラグに聞こえていましたが実際に映像の中で聞くとそれは日常に戻ったはずの裕太が再び戦いに巻き込まれることを心配しての言葉に聞こえ、今作でしっかり裕太を二度と辛い目に遭わせたくないと書かれていて感じたことが間違ってなかったなと再確認できて良かったです。

 グリッドマンが裕太として戦っていた二ヶ月間、その間の記憶と経験を奪ってしまったことに負い目を感じていたというのが完全無欠のヒーローではない、裕太と同じく友人のように感じました。裕太に楽しかったかと聞かれ楽しかったと返すグリッドマンの動かないはずのマスクにはしっかりと子供のような笑みが浮かんでいたのが頭に浮かびました。

 二つの世界の主人公たちがそろい踏みで立ち向かう最終決戦、これでもかと盛りに盛られたこれまでの戦い方の数々やアカネやアレクシスの参戦といったまさにお祭りなバトルがとても熱かったです。

 ガウマも探していた姫に出会えて良かった。

 グリッドマンたちと再びの別れを済ませた後、裕太が六花に告白するラストがとても青春で素敵でした。時間が経ったことで六花もまた裕太を好きになる時間があったというのが良かったです。