【感想】探偵はもう、死んでいる。 10

ネタバレあり

 記憶を取り戻す旅を続ける君塚達が今回取り戻したのは《暗殺者》加瀬風靡とシャーロットの過去にまつわる物語。混乱の元凶《怪盗》との直接対決もあり世界の謎が少しずつ明らかに。

 《怪盗》アベルが世界を書き換える《暗号コード 》を使ってきたり、強い思いがアカシックレコードのプログラムに作用し世界が書き換わる《意志》の力が登場したりと異能バトルのような展開がたんもしらしいなんでもありだなと思いました。

 君塚の《特異点》の力が彼が無意識に理不尽だと判断した事象を奇跡で塗り替えなかったことにする力というのも明かされ驚きました。

 弟ばかりが愛され母に愛されていないと思っていたシャーロット。君塚のもたらした写真によって一瞬でも家族であった時があったことを知り涙する彼女に君塚が「今お前のためになにができる?」と声をかけるシーンにウルッと来ました。

 そして明日には忘れるからとシャーロットが君塚に一緒に戦って欲しいと望み、二人でマスケット銃を構えるシーンは感動的でしたが、最後の「カッコつけ過ぎね」「理不尽だ」のやりとりこそ第1巻ラストの戦闘しながら軽口を忘れないあの場面を思い出しあぁたんもしらしいなぁと感じました。